適度なお酒は血液循環を良くし、食欲を増進させます。心の抑制が取れるので、なによりも精神的なストレスの解消になるし、コミュニケーションの手段にもなります。百歳以上の健康な長寿者の約6割は、毎日適量のお酒をたしなんでいるそうです。このように、まさに「お酒は百薬の長」といってよいでしょう。私は日本酒が美味しいときは体調もいい時。だから「お酒は私の健康のバロメーター」でもあります。ただし、目安が必要です。そこでアルコール健康医学協会では「適正飲酒の勧め」をアピールしています。「酒は微酔、花は半開」というように、お酒はほろ酔いくらいが気分もいいし、健康の面からもいい。具体的には、一日の量が日本酒なら二合、ビール中ビン2本、ウイスキーはダブルの二杯まで。そうすれば、いつまでもおいしくお酒が楽しめます。

回答者:斉藤茂太さん
1916年、東京都出身 医学博士
神経科斉藤病院理事長・名誉院長
日本神経病員協会名誉会長
アルコール健康医学協会会長